小山 宏史 | Hiroshi Koyama
基礎生物学研究所初期発生研究部門 助教
Assistant Professor, Division of Embryology, National Institute for Basic Biology
多細胞生物の形態形成や恒常性の維持などメカニカルな力が関与する現象の理解において、数理モデルを用いた研究は必要不可欠である。上皮細胞では、細胞競合や上皮間葉転換における細胞の離脱といった頂端・基底側への細胞移動を伴う3次元的な生命現象があり、これらを扱える数理モデルの重要性が増している。本研究では、近年に適用範囲を拡大している粒子モデルの枠組みを用いて、これらの現象を扱う枠組みを構築する。さらに、我々は、顕微鏡画像から細胞間の力を推定する技術を開発しているので、数理シミュレーションと並行して用いることで細胞の離脱のメカニクスの理解を目指す。